
米も酵母も水も福島生まれ。オール福島で描く、金色のテロワール ◇【箱入】天明 純米大吟醸 37 金色の天明(こんじきのてんめい)
商品説明
《 会津の冬の息づかいを、金色の液体に閉じ込めたような酒 》
会津坂下の冬の朝は、痛いほど空気が澄んでいる。
まだ暗さの残る空の下、蔵には早くから灯りがともる。
釜場からは、白い湯気が勢いよく立ちのぼる。
甑布が湯気でふくらみ、米が蒸し上がった事を知らせる。
蔵人が大きなシャベルで掘り起こした米を放冷機へ投げ入れる。
別の蔵人が、放冷機から出てきた米を抱え麹室へと小走りに向かう。
外は雪。中は熱気。朝の蔵は、静かだが力強い。
そんな時間の積み重ねが、やがて一本の酒になる。
夜、金色のラベルをまとった天明が静かに佇む。
今日はゆっくり食事を楽しみたい。
そんな夜にだけ開けたくなる一本がここにある。
その答えは……グラスを口に運んだ瞬間にわかる。
《 小さなタンクと丁寧な麹造りが生む、密度のある透明感 》
「金色の天明」に使われる米は、すべて会津産の夢の香。
福島県が時間をかけて育ててきた酒造好適米で、今や県を代表する存在となりました。
その夢の香を、麹・掛ともに精米歩合37%まで磨き上げます。
中心のきれいな芯だけを残すことで、雑味の少ない透明感のある酒質を目指しました。
麹造りには、手間のかかる中箱を全量使用。
二日間かけてじっくり温度と湿度を管理しながら、ふっくらとした麹に仕上げる方法です。
醪(もろみ)は小仕込み。
大きなタンクに頼らず、蔵人の目と感覚が行き届くサイズで仕込む。
効率より、細かな質感を優先した造り方をしています。
酵母は、福島らしい表情を引き出すうつくしま夢酵母F701と、自社酵母のブレンド。
香りの華やかさと、食中酒らしい落ち着きを両立させるための組み合わせになります。
天明のテーマは一貫して「食事と共にある日本酒」。
その中で「金色の天明」は、速醸系酒母の最高峰として位置づけられています。
香り・旨味・キレ、そのバランスを極限まで磨き上げた、蔵の現在地を示す一本と言える存在です。
《 前菜からメインまで、コース全体を通せるオールラウンダー 》
洋梨や白桃を思わせる香りと、やさしい甘み。
それでいて後半はすっとキレる、食中向けの純米大吟醸です。
グラスに注ぐと、まず感じるのは洋梨や白桃を思わせる上品な香り。
派手に立ち上がるのではなく、そっと立ちのぼる吟醸香なので、料理の邪魔をしません。
口に含むと、第一印象はきめ細かくなめらかな口当たり。
会津のやわらかな水と、丁寧な精米の仕事が伝わります。
印象としては「やや甘口寄りのバランス型」。
飲み進めるほど、甘さよりも「軽やかなキレ」が記憶に残るタイプです。
純米大吟醸としてはしっかりとした度数ながら、重さを感じさせない設計。
一杯目から食後まで、通して楽しめる食中向け純米大吟醸と言えるでしょう。
推奨温度
【雪冷え(5~8度)】
香りが引き締まり、洋梨のようなニュアンスとシャープなキレが際立つ。
食前酒や前菜に合わせたい温度帯。
【花冷え(8~12度)】
甘み・旨味・酸のバランスが最も整うゾーン。
白身魚や貝料理との相性が高く、食中酒としての実力がよく出る温度。
【涼冷え~常温(13~20度)】
米の旨味がふくらみ、余韻にやさしい甘みが残る。
少し温度を上げることで、落ち着いた大人の表情に変わる。
推奨料理
◎白身魚の昆布締め
淡い旨味の白身魚に、金色の天明の酸と甘みがそっと寄り添う。
昆布の旨味と米の旨味が重なり合う組み合わせ。
◎季節野菜の天ぷら
サクッとした衣の香ばしさと、野菜の甘みを邪魔しない大吟醸。
油を感じた口の中を、きれいな酸がリセットしてくれる組み合わせ。
◎会津の馬刺し(赤身中心)
重たくない赤身の馬刺しなら、金色の天明のエレガントな旨味と好相性。
醤油と生姜の風味が、酒の後半の苦味とよく馴染む。
◎ホタテのカルパッチョ
ホタテの甘みと、酒のフルーティーな香りがきれいに重なります。
レモンやオイルの酸と苦味が、後半のキレを引き立てる組み合わせです。
《 特別な日ではなく、特別にしたい日に開けたくなる金色の天明 》
金色のラベルに手を伸ばすのは、少しだけ特別な夜。
仕事をやりきった一週間の終わりだったり、ささやかな記念日だったり。
「今日はいい食事にしたい」と思った時、そっと開けたくなる一本です。
この酒は、会津の米と水と酵母で、食事に寄り添う酒を徹底して追求し造られました。
主役はあくまで料理と人。
その真ん中に、グラスの金色の余韻が静かに添えられるイメージ。
贈り物としても、自分へのご褒美としてもおすすめできます。
箱入りの佇まいは、高級感がありながらもどこかやさしい表情があります。
「天明を試してみたい」「福島の酒を味わってみたい」
そう感じたなら、まずはこの金色の一本から始めてみてください。
《 保存・発送について 常温発送可能です 》
この酒は火入れが行われている酒の為、常温でお送りします。
ご家庭で普通に楽しむ分には必ずしもクール発送は必要ありません。
クールをご希望の方は必ず「クールチケット(500円)」をご購入下さい。(クール便は宅配ボックをご利用できません。不在時は持ち帰りになります。)
ご家庭で普通に楽しむ場合は常温保存で構いません。
ただし、長期間保存の場合は極力光が当たらない場所、
そして振動と温度変化の少ない場所をおすすめします。スペースに余裕があれば冷蔵庫での保存をおすすめします。
《 この酒を造る曙酒造について。 》
曙酒造は日露戦争が勃発した明治37年(1904年)、会津坂下町に創業した酒蔵。
創業者の鈴木幸四郎氏は、地元の味噌を造る蔵で大番頭を任されていた人物でした。ある日、小作人が作る米の良さに着目し、独立して酒蔵を興したのが始まりとのことです。
100年を超える歴史を持つ曙酒造ですが、3代続けて女性が蔵元を務める「女系の酒蔵」という歴史を持っていました。
酒造りの現場は女人禁制と言われた明治から昭和の時代。曙酒造は全国でも大変珍しい歴史を持つ酒蔵と言えるでしょう。
しかしこの蔵についに男子が誕生します。
6代目 鈴木 孝市(すずき こういち)蔵元です。
東京農業大学に進学し東京で一般企業を経て蔵に戻り酒造りを学び20代で杜氏に就任。
2013年に6代目蔵元を継承しました。若い力で酒蔵を変えていく注目の蔵元です。
(文章:佐野 吾郎)
| 商品スペック | |
|---|---|
| 容量 | 720ml |
| 製造元 | 曙酒造(福島県) |
| 特定名称 | 純米大吟醸 |
| 原材料 | 米・米麹 |
| 生/火入れ | 火入れ酒(加熱処理有り) |
| 保存 | 静かな冷暗所 |
| メーカーサイト | http://akebono-syuzou.com/ |
| ■甘辛:やや甘口 ■原料米:会津産夢の香 ■精米歩合:37% ■アルコール度数:15度 ■日本酒度:-4.0 ■酸度:1.7 | |






















































