《　小仕込みの結晶、杜氏が自信を持って勧める限定酒　》
まんさくの花の魅力。それは、驚くほど多彩な「限定品」の数々にあります。

秋田・横手の地で小仕込みを徹底し、タンクごとに個性の異なる酒を次々に生み出す。
それが、日の丸醸造のスタイル。
仕込みの数だけ限定品があると言っても過言ではなく、ラベルの数も実にバリエーション豊か。
まさに“限定酒の宝庫”と言える蔵です。

そんな中でも、特に注目されるのがこの酒。
「まんさくの花 杜氏選抜ピンクラベル 純米吟醸 一度火入れ原酒」。

春と秋、年2回だけ出荷されるこの酒は、杜氏自らが数多の仕込みから「これはイケる」と見定めた、“推しの一本”。
その年その年で中身が異なるため、スペックもラベルも毎年更新。
販売する私たちにとっては、撮影からやり直しになる“ネット酒屋泣かせ”の存在ですが（笑）、その価値と魅力は本物です。
（2025年春入荷分はまだ撮影を終えていません。商品写真のスペックは過去に仕入れたものとなります。正しいスペックは説明文一番下の「商品スペック」を御覧ください。）

さあ、今年の“杜氏の選抜”は、果たしてどんな味わいに仕上がったのか？
続きが気になる方は、ぜひ下の章へ。

《　火入れ原酒ならではの密度、杜氏が選んだ食中の主役　》
「まんさくの花 杜氏選抜ピンクラベル」は、“超限定”と並ぶ、年に2度しか出荷されない人気アイテム。
数多くの仕込みの中から、杜氏自らが「今年はこれを推したい」と選んだタンクだけが、このピンクラベルを名乗ることを許されます。

そしてこの酒がもっとも輝くのは、“料理と一緒に”楽しんだとき。
華やかすぎず、重すぎず、あくまで“食事と調和すること”を前提に仕上げられた純米吟醸です。

使用しているのは、秋田県が誇る酒米「美山錦」。
地元・秋田の米にこだわり、丁寧に磨いて精米歩合は55%。
純米吟醸の規格で、米の旨味と繊細さのバランスを両立させています。

酵母には「K-1001酵母」を採用。
控えめで上品な吟醸香を生み出しながら、味わいにも奥行きを与える酵母です。
香り先行ではなく、香味のバランスを重視した設計です。

アルコール度数は16.4度。原酒らしい飲みごたえはありつつも、重たすぎず、飲み疲れしにくい。
これは、日々の食事に寄り添う“食中酒”として理想的なボリューム感といえます。

今回はやや辛口に感じられる酒ですが、しっかりした酸味が味の輪郭を引き締め、澄んだ後味が、料理の余韻を邪魔しません。「酸でキリッと」「旨味でほっこり」。
その絶妙なバランス感覚で、食卓をじんわりと支えてくれる“名脇役”なのです。

食事と共に、日々の時間と共に、
飲むたびに「これを選んで正解だった」と感じられる一本です。

《　飲み方・楽しみ方：冷たくキリリ、ぬるむほどまろやかに。温度で魅力が変化する万能型　》
「まんさくの花 杜氏選抜ピンクラベル」は、飲む温度によって表情が大きく変わる日本酒です。

開封したての冷蔵温度では、シュッとした酸が立ち、キリッとしたシャープな印象。
香りは穏やかで、わかりやすくバナナを連想させる吟醸香がほのかに漂います。
最初の一杯は「おっ、けっこう辛口だな」と思われるかもしれません。

しかし、少し時間を置き、温度が常温に近づいてくると、
酸が丸くなり、奥に隠れていた旨味がじわりと顔を出してきます。
さらに程よい苦渋感がアクセントとなり、味に複雑さと奥行きが加わってきます。

この温度の“緩やかな変化”こそが、ピンクラベルの最大の楽しみ方。
冷蔵庫から出した直後のキレ味、そして少し常温に戻ってからのまろやかさ。
一杯の中で二度楽しめる、そんな“進化型食中酒”です。

料理との相性：地元の味から全国の定番まで

●比内地鶏の塩焼き（秋田名物）
皮目の香ばしさ、肉の旨味にピンクラベルの酸味がスッと溶け込みます。
しっかりとした酒質が、噛み締めるたびの余韻をさらに引き立てます。

●稲庭うどん（冷・温どちらも）
冷たい稲庭うどんには、シャープな飲み口が好相性。
温かい鍋仕立ての稲庭うどんには、ぬるくなった酒のやわらかさがしっとりと寄り添います。

●春キャベツと豚バラの蒸し物（春～初夏）
キャベツの甘味、豚のコクに、ピンクラベルの酸が清涼感を与え、後味を軽やかに仕上げます。

●きのこのバターソテー（秋～冬）
香ばしくソテーしたきのこ類に、酒の旨味と苦渋感がぴたりとハマります。
特に椎茸や舞茸との組み合わせは秀逸です。

料理と共に味わい、時間と共に変化を楽しむ。
そんな“長く付き合える日本酒”をお探しなら、このピンクラベルは理想的な一本です。

《　手書きラベルに刻まれた、杜氏の“いま”を味わう　》
毎年ラベルが変わり、味わいも異なる。
それが「まんさくの花 杜氏選抜ピンクラベル」の醍醐味。

どれもが一期一会。その時その時、杜氏が「これを届けたい」と選んだ酒が、限られた量だけ出荷されます。
もちろん、今回のロットも今期限り。次に出てくるピンクラベルは、もう違う顔をしています。

穏やかな香り、シャープな酸、温度と共にふくらむ旨味。
料理を引き立て、飲むたびに変化する。
そんな奥深さを備えた純米吟醸を、ぜひ食卓に迎えてみてください。

選ばれるのを待っているのは、この瞬間だけの“推しの一本”。
売り切れ必至の限定酒、気になった今が、手に入れる絶好のタイミングです。

《　保存・発送について　常温発送可能です　》
この酒は火入れが行われている酒の為、常温でお送りします。
ご家庭で普通に楽しむ分には必ずしもクール発送は必要ありません。
クールをご希望の方は必ず「クールチケット(500円)」をご購入下さい。

ご家庭で普通に楽しむ場合は常温保存で構いません。
ただし、長期間保存の場合は極力光が当たらない場所、
そして振動と温度変化の少ない場所をおすすめします。スペースに余裕があれば冷蔵庫での保存をおすすめします。

《　この酒を造る日の丸醸造について。　》
日の丸醸造は元禄2年(1689)　江戸時代創業の300年以上の歴史を持つ酒蔵。
蔵名の「日の丸」は秋田藩主佐竹公の紋処が「五本骨の扇に日の丸」だったことに由来しています。

昭和56年にNHKの朝の連続TV小説「まんさくの花」が秋田県横手市で放映されたのを機に、新たな銘柄として「まんさくの花」が誕生。

「まんさくの花」は地元向けのドッシリとした酒質の「日の丸」とは一線を画した、優しい口当たりの酒として誕生。春を告げる満作の花のように愛らしく温かみのある酒として、秋田県を代表する酒の一です。

(文章：佐野 吾郎)