28BYの「川鶴酒造」の酒造りにおける理念の1つとして掲げられたのが「継承」

「継承」というテーマの下、造られたお酒が「Wisdom(ウィズダム)」

29BYからは「Wisdom」表記が無くなりました。

28BYのテーマは「継承」でした。

歴代の杜氏、蔵人達が築き上げて来た物を継承するということで、継承する物のうちの1つが「Wisdom」

つまり、知識や智恵ということになります。

しかし、これだけではありません。

日本酒業界は常に進んでいます。

人も変われば技術、設備も変わります。

「川鶴酒造」は今期からもろみを搾る、圧搾機のヤブタのある部屋をを冷蔵化。

これにより、お酒へのダメージが軽減され、更にフレッシュなお酒を搾ることが可能となりました。

藤岡さんはこれまでの「川鶴」の長所とも短所ともきちんと向き合われています。

先日の呑み切りの際にも、もっと良くしないと、変わらないと、と頻りにおっしゃっていました。

先人が築き上げて来られた物を継承するだけではより良い「川鶴」は生まれません。

先人の経験や知識を継承し、新境地を切り開く。

「守破離」の精神にも通じることだと私は感じました。

「純米の限定直汲み無濾過生原酒」に使用されているお米はオオセト。

香川県と言えば、いや「川鶴」と言えばオオセトですよね。

オオセトの65%精米で造られた純米酒の無濾過生原酒を直汲みで限定発売。

飲んだ率直な感想は、ええお酒造らはったなぁ！っていう喜びが感じられてホント嬉しい。

藤岡さんからは、今期に向けての悩みを相談されたり、意見を求められたり、未来の「川鶴」の展望を聞いて来た私にとってはグッと心に響く味です。

オオセトの甘味や旨味がきちんと表現されています。

濃いのですが、重くないんです！

ジューシーさやフレッシュ感、適度な辛さ、苦渋があって、良いバランスに仕上がっています。

開けたてよりも少し時間が経ってからの方がオオセトらしさがより出て来ますので、是非じっくりと向き合って下さい。

新制川鶴はまだスタートを切ったばかり。

まだまだ良くなります！

新しくなった「川鶴」をよろしくお願い致します。