京都から東京までは東海道新幹線。
東京から福島までは東北新幹線。
福島で列車の切り離し作業が行われ、山形新幹線となり、最初の停車駅、米沢に向かいます。
今回の訪問先は「東光」「洌」を醸す、「小嶋総本店」です。
米沢駅の改札を出ると販売部販売課課長の岩崎さんがお迎えに来て下さっていました。
岩崎さんの丁寧なお出迎え、深々としたお辞儀にはとても驚きました。
出迎えて頂いているこちらが緊張してしまいました(笑)
蔵へ向かう前に田んぼを案内して頂きました。
この米は山形県の酒造好適米、出羽燦々です。
こちらの田んぼを管理されている寒河江(さがえ)さんです。
米作りに対する想いを伺いました。
また、寒河江さんは酒造りにも携わっていらっしゃいます。
ご自身で育てた米が酒になる喜びを語って下さいました。
蔵の駐車場から壁伝いに歩きます。
東日本大震災の影響で外壁が一部損壊したそうですが、修復されていました。
到着しました。
こちらが小嶋総本店です。
では、早速中へ入ります。
中に入るとまず目に飛び込んで来たのがこの酒。
漫画好きな方ならすぐにお気付きになったのではないでしょうか?
「北斗の拳」でお馴染み、原哲夫先生の漫画、「花の慶次」の主人公、前田慶次が描かれた、「東光 花の慶次 純米吟醸」です。
受賞の数々をご覧下さい。
国内外の様々なコンテストで金賞を受賞されています。
「東光」は山形県を、いや日本を代表する酒の1つだと言っても過言では無い銘柄です。
こちらが蔵元の小嶋健市郎さんです。
取材当時はまだ専務さんでしたが、このページが完成した際にはちょうど代替わりされていました。
こちらは精米機です。
「小嶋総本店」では、全ての米を自社精米されています。
こちらが仕込み部屋です。
仕込みタンクがズラリと並んでいます。
奥に進んで参りますと、ご覧のように大きなタンクも並んでいました。
こちらは蒸留機です。
吟醸梅酒に使用されている粕取り焼酎はこの蒸留器で造られています。
こちらは出麹室です。
麹室から出した麹は温度を下げて繁殖を止めます。
出来上がった麹に湿気は禁物。
そのため、麹室から出した麹を湿気から守る為に出麹室で乾燥させます。
さあ、取材2日目の朝です。
米を蒸す機械、甑(こしき)からモクモクと水蒸気が上がっています。
甑から上がる煙は蔵の朝の仕事の象徴です。
こちらが小嶋総本店の名杜氏、伊藤勝義さん。
撮影で緊張されたのか、固い表情をされていますが、お話ししてみるととても温和な方です。
蒸し上がった米を手際良く放冷機へ送っていきます。
これがなかなかの重労働なんです!
放冷機から出て来た蒸し米を麹室(こうじむろ)へ運んで行きます。
伊藤杜氏が自ら運んでいらっしゃいました。
木製のコンテナを使用されていることに気付かれましたでしょうか?
これは、熱い蒸し米が外気に晒されることで出来る結露により蒸し米の水分量が変わらないようにする為の工夫です。
木製にすることで余分な水分は木が吸ってくれます。
どんどん蒸し米が送られています。
麹室に運ばれた蒸し米を布の上に積み上げ、布で覆います。
温度と湿度を徹底管理されているこちらの麹室でまずは蒸し米の温度を均一にします。
これが引き込みの作業です。
麹室にて麹の状態をチェックしている伊藤杜氏。
肉眼でも米の1粒1粒に麹菌が繁殖し、白くなっているのが確認出来ます。
こちらは長期熟成酒低温貯蔵庫です。
長期熟成酒低温貯蔵庫には年代物の貴重な熟成酒がいっぱい。
毎年出品酒の一部をこちらで貯蔵されています。
私の生まれ年の酒もありました。
こちらは蔵の向かいにある迎賓試飲館です。
とても立派な建物です。
中に入ってみると。
ご覧下さい!
この美しいスペース、数々のディスプレイを!
こちらで試飲させて頂きました。
さあ、今から懇親会です。
この日の為に小嶋さんが素晴らしいお店をセッティングして下さっていました。
馬場乃町はやしさん。
店主の大竹林太郎さんは日本料理の名店、分とく山のご出身なんです!
野崎洋光さんの下で修行された後、六本木店の店長を経験された後、地元山形県米沢市で独立されました。
まあ、今思い出してもお店の雰囲気、数々の料理はスゴいの一言!
米沢に行ったら必ず伺いたい名店です。
さて、まずは小嶋さんと乾杯!
乾杯の酒は「洌の純米大吟醸」です。
馬場乃町はやしさんでは地元米沢を中心に、山形県の食材をふんだんに使った料理が楽しめます。
東光は優しい甘味で料理に寄り添ってくれる素晴らしい酒!
大竹さんの料理を見事に引き立ててくれていました。
料理の味はもちろんのこと、とにかく盛り付けが美しい!
食べるのが勿体無いとはこのことではないでしょうか。
シメの秋刀魚!
脂の乗った秋刀魚が香ばしく焼き上げられてあり、秋刀魚の旨味を吸ったご飯と合わさるとシメなのに酒が進む進む!
素晴らしい料理の数々にテンションは上がりっぱなし!
小嶋さん、大竹さん、ありがとうございました。
写真/清野達也
文/金巻 忍