「おいしい」に加えて、こんな「ストーリーがある」泡はいかがでしょうか？

このグラハム・ベック　ブリュット　ＮＶ、あのオバマ前大統領のお気に入りで、この泡で大統領就任の祝杯もあげたんですよ！

===【輸入元資料より】

----AP通信やその他有力な情報筋によると、米国民主党が大統領候補者を発表した夜、候補者となったオバマ氏は妻のミシェル夫人を伴い地元シカゴにあるお気に入りのレストラン「ブラック・バード」へ夕食へ出向いたといいます。

ソムリエは、特別な夜にふさわしい主張のあるワインとして、南アフリカ初の黒人大統領ネルソン・マンデラ氏が自身の就任式典で飲んだ、この「グラハム・ベック　ブリュットＮＶ」をサービス。

このワインの魅力に感動したオバマ氏は、大統領に選ばれた時に祝杯をあげようとその場で6本を注文し、就任演説を行う前に勝利の栓が抜かれたと伝えられています。-----

生産者のグラハム・ベックは、1983年に良質なピノ・ノワール＆シャルドネの産地として有名なロバートソン郊外のマディバで農場を購入し、1991年よりスパークリング・ワインの生産をスタートした、南アを代表する泡のトップ生産者です。

コンクールの受賞歴も多く、また今回ご紹介のこのワインは2004年、2006年に南アフリカ航空の年間再優勝スパークリングワインを受賞しています。

州都ケープタウンより2.5時間の距離にあるロバートソンは90年代初頭から開発の始まった新しいワイン産地。蔵では量より質にこだわり、低価格でありながらも素晴らしい品質のワインを産み出しています。

テロワールへのこだわりやクローンの植え替えなど、畑第一主義で、また手摘み・厳しい手作業による選果を行っています。

収穫後30分以内に、4時間かけて優しく段階的にプレスを行い、プレスごとに細かくキュヴェを分離・醗酵。各ワインスタイルに最適なブレンドを行います。

醸造設備は全て本場シャンパーニュから取り寄せ、南アフリカにあって本場シャンパーニュと同じ条件下で醸造を行っています。

「フェレイラ氏（写真中央）の身体を流れる血は「泡」で出来ている」とワイン関係者が語るほど、スパークリング・ワイン生産を天職にしてきた南アを代表する泡の重鎮。

マムやモエ・エ・シャンドン等多くの有名シャンパン蔵でヴィンテージを経験。これまで何度もシャンパーニュに赴き理想とする「パーフェクトな泡」を追求し知識を養ってきました。また、シャンパーニュでは研究発表も行い、その発展にも貢献しています。

所有する敷地は、南半球に位置するワイン農場の管理地区の中で最大面積。

この自然豊かな環境を守るべく、グラハム・ベックでは1haの土地を耕作するごとに6haの土地の環境保全に勤めています。

この他にも環境保全・地域社会の発展に取り組むべく様々なプロジェクトに参加しています。

◆ISO 14001 認定

◆IPW Integrated production of wine certified　認定

◆WIETA 認定、監査

◆Biodiversity Champion 認定

このスパークリング、この価格ながら瓶内二次発酵、つまりシャンパンと同じ製法で造られ、瓶内18ヶ月熟成を経ています。

このため、タンク発酵で熟成期間の短いスパークリングより泡立ちが格段に繊細になり高級感があります。

葡萄品種もシャルドネとピノ・ノワールとシャンパンと同じ品種を使っており、南アの泡の重鎮作らしい洗練の逸品で、とてもこの価格とは思えません。

濃い色調の黄色。

ほのかなイースト香のあとに、グレープフルーツのような柑橘系の香りが漂います。

まるでグレープフルーツをジャムにしたようなイメージで、果実味は濃厚なのにさわやかな味わい。飲み込んだあとにかすかに感じる苦みもグレープフルーツっぽい感じがします。

また、樽の風味も強めでふくよかですが、酸はキリッとあるので全体的には引き締まっており、厚ぼったさとは無縁です。

複雑味があり、この価格よりずっと高価なシャンパンにも全くひけをとりません。

それにしても、オバマ氏もこのスパークリングを気に入るとは、確かな味覚の持ち主であることが伺えます。

また、アメリカ大統領の就任記念なのだから、「ドンペリ100本」とか注文してもおかしくなさそうなのに、この慎ましさに親近感を持ちますし、庶民の金銭感覚を持っているのもさすがです！

グラハム・ベック　ブリュット！　Yes! We can!

(文章：佐野 雅子)