Champagne Burlot Nahe Cuvee Louis Armand

《日本割り当ては年間たったの90本のグランクリュ！》

なんと日本への割り当ては年間たったの90本のみのグランクリュ！
お察しのとおり、普通ならごく限られたワインバーでしか飲めない逸品です。
これがなぜ取り扱えるようになったのかというと、コロナの影響です。
当時営業自粛などで厳しい営業状況に立たされたワインバーや飲食店向けの分が回ってきた経緯があり、コロナが収まってからも引き続き当店でも取り扱いできることになりました。

グランクリュでこのお値段って、今の円安ではちょっとびっくりなお買い得品です。
・・が、ワインバーで頼んだら3倍ぐらいするんじゃないかと思います・・

《輸入元によるテイスティング》

焼きあがったばかりのパンのようなふんわりとした香ばしい香り。
口当たりは、シャルドネの繊細なアタックに始まり、ピノ・ノワールからもたらされる程よい骨格をもつシャンパーニュ。
アペリティフとして、また食中を通しても楽しめる一本。

《わずか5ha、その全てがグランクリュ畑！家族経営の小さな生産者》

5haの自社畑から1haの選び抜いた区画のブドウから自社元詰め（RM）のキュヴェを生産して、他の4ha分は長年取引のある大手メゾン（ヴーヴ・クリコ）にブドウを供給しています。現当主の5代目シィルヴァン氏、奥様のジャニンヌ氏、そして一人息子のマクサンス氏の3人家族。
6代目マクサンス氏は唯一のフランス産コルクメーカーOLLER社に勤務しながら家業を手伝っています。

ブドウ畑はモンターニュ・ド・ランスのヴェルジィ村にあり、100%グラン・クリュ。
ヴェルジィはアンボネィ、アイ村と並び非常に優れたピノ・ノワール産地です。
所有面積：5ha　　平均樹齢：35年　　方角：北東向き　　
畑は表土が15cmほどその下は分厚いチョーク質土壌。
ブドウ栽培においては、リュットレゾネ（減農薬栽培法）を取り入れています。

収穫：完全手摘み。品質が良いと判断できた実だけを選択。
醸造：外側が鉄、内側は鋳物ホーローのタンクにて、ベースとなるワイン造り。
昔から使っているものなので、最新技術の装置(たとえば温度調整機)などの設備なく、自然の温度(約13度に保たれる)で醸造。後は発酵の自然な流れに任せています。
第二次醗酵に備えての瓶詰めは4月。（リザーヴと、プルミエタイユを使用。マロラクティック発酵あり。）
瓶詰め後、ボトルはヴェルジィ村のチョーク質土壌の壁を切り崩し堀上げた天然セラーに運ばれ、デゴルジュマン前まで熟成、ドザージュ。（ドザージュ:11.6g/l）
コルクはもちろん、息子のマクサンスが勤めるOLLER社を使用。
すべて手作業の古典的な醸造。
デゴルジュマンの後、5年は寝かせます。年間生産量:700-1000本

《キュヴェ・ルイ・アルマンのラベルデザイン》

ルイ・アルマン氏が現役時代、ドイツ軍の占領下にあり、捕虜として囚われていた時期がありました。
檻のなかで「もし自分が生きて帰り、シャンパーニュ作りを続けることができたら・・」という希望を持ち続け、そんな思いの中で、たくさんのラベルの下絵を小さなノートに描いていました。そのノートをある日偶然、屋根裏の物置から発見したのです。
祖父にオマージュをささげるべく、ひとつのラベルを採用し、プレスティージュ・キュヴェを作りました。

(文章：佐野 雅子)