池亀酒造の6代目、蒲池 輝行社長。
大手酒類メーカーでの経験をもとに、独創性のある商品を次々と開発し続ける、文字通り「池亀の顔」たる人物。
創業当時に使用されていた木桶。
蔵の中に移動して、設備面や池亀の酒造りについて説明を聞く。
貯蔵室。
タンク表面が茶色く変わっているのがおわかりいただけるだろうか。
筑後川の水はマンガンを多く含む水質で、時が経過するとこのような色になるとのこと。
城島地域の酒蔵ならではの1枚。
この為、仕込み水は蔵から少し離れた「瑞穂錦」の地下水と呼ばれる水を使用している。
麹室の前で、麹菌についての説明をしていただいた。
池亀では黄麹菌、黒麹菌と複数の麹菌を扱うため、仕込みシーズンは菌が混在しないよう管理を徹底しているとのこと。
恒例のスタッフ集合写真。
フォーメーションの美しさは、チームワークの表れ。
正式に取引が決まり、固い握手。
実は蒲地社長も以前、佐野屋で酒をご購入いただいた経験があるとのこと。
互いに良きパートナーとして、再認識。
久留米市の周りには麦畑が広がり、6月は収穫も終盤に入る。
この地域では「二毛作」が広く行なわれており、麦畑はこの後、水が張られて水田となり、稲を育てる。
蔵元に食事の席をセッティングしていただいた。
久留米市は、北に博多湾、南に有明海があり、南北からさまざまな海の幸が集まる土地。
特に今回は、この地域以外ではまずお目にかかれない、有明海の珍しい料理をいただいた。
有明海特産魚「えつ」の刺身。
カタクチイワシの仲間で、笹の葉のようなシルエットが特徴。
筑後川では5月から7月頃まで漁が解禁される、幻の魚とされている。
細かい骨が多いため、刺身はハモのように骨切りされている。
この地域では「メカジャ」と呼ばれる、ミドリシャミセンガイ。
太古から姿が変わっていないことから、生きている化石の1つと言われる。
殻は美しい翡翠色、しっぽのような部位は触手。コリコリとした触感を楽しめる。
有明海の珍味の1つ「ワケ」と呼ばれる、イソギンチャクを使った煮付け。
独特の歯ごたえが楽しめ、地元ではかつてみそ汁の具などに使われていた常用食だったとか。
有明海を代表する生物「ムツゴロウ」。
食べる前に調理前の姿を見ると、かわいそうで食べられなくなる人もいるとか。
ぷりっとした弾力のある上品な白身で、泥臭い感じは全くない。ちなみにムツゴロウの目は、ハートの形をしています。
環境庁レッドリストで、絶滅危惧2種と指定されている「ワラスボ」。
有明海にのみ分布する魚で、その不気味な外観から地元では「有明海のエイリアン」と呼ばれている。
今回は干物(ミイラ)を火で炙った状態で登場。
ワラスボの奇妙な姿を前に、たまらず目を丸くする吾郎。
お店のスタッフさんに、有明海の食材について1つ1つレクチャーしていただいた。
ちなみに手に持っている食材は「ウミタケ」と呼ばれる二枚貝の一種。
ラーメン通なら常識かもしれないが、「とんこつラーメン」は博多ではなく久留米が発祥の地。
久留米駅前には、写真のようなモニュメントが建てられている。
実は日本のタイヤ産業も久留米が発祥。
タイヤメーカー「ブリヂストン」も、ここ久留米市で産声を上げ、世界有数の大企業へと発展していった。